「起業したい」と思ったとき、自分に合った支援施策がないだろうかと考えたことはありませんか?
本記事では、2025年度の宮城県における起業支援施策一覧について、また「補助金」「融資」「資金面以外のサポート」の3つの観点から、特に使い勝手の良い支援施策をご紹介します。
起業は一人でできるものではありませんから、ぜひ支援施策を活用いただければと思います。
「補助金・助成金」のおすすめ4選
国や地方公共団体、民間団体から支出される補助金。原則、返済不要の資金です。

①宮城県スタートアップ加速化支援事業
※令和7年度の募集は終了しました(2025年6月13日閲覧時点)
県内で創業等する方に対して補助されるスタートアップ資金。創業をする方であれば幅広く使いやすい点がおすすめです。
【対象者】 地域課題の解決に資する事業として、宮城県に本社・本店を置いて創業、第二創業及び事業承継型創業する以下の中小企業者等 ・補助金の募集開始日以降6か月以内に創業等する者 ・補助金の募集開始日以前1年以内に創業等した中小企業者(個人事業者を含む)
※一部対象外となる方がいます。
【補助期間・補助率・補助額】
〇補助期間 補助金の交付決定日が属する年度及びその翌年度の2か年度
〇補助上限 ・デジタル活用・DX推進枠:250 万円以内 ・一般枠:100 万円以内 ※認定を受けた者は、2か年度を限度として継続申請ができます。 ただし、2か年度目の補助を確約するものではありませんのでご留意ください。
〇補助率 ・デジタル活用・DX推進枠:2/3 以内 ・一般枠:1/2 以内
【その他詳細】 https://www.joho-miyagi.or.jp/startup
②みやぎ中小企業チャレンジ応援基金事業
創業や中小企業等の新事業創出を支援するため助成される助成金。創業をする方であれば幅広く使いやすい点がおすすめです。
※ただし、実績のある中小企業も対象となるので創業者にはやや難易度が高くなります。
【対象者】 創業予定者・新事業創出・新製品開発等に取り組む中小企業者等 なお「技術志向型」は,上記に加え「*1高付加価値製品に関する研究開発」,「*2産学連携により取り組む研究開発」,「*3高度な技術を活用した研究開発」のいずれかに該当する研究開発を行う事業が対象となります。
【補助率・額など】
〇対象事業 地域資源(農林水産品,歴史,文化,鉱工業品,産地技術,人材等)や優れたビジネスアイデア等を活用した新商品や新サービスの開発を行い、完了後3年以内に事業化(販売、サービス開始等)を計画している事業。
〇助成対象者 (1)宮城県内において助成金の募集開始日以降6ヶ月以内に創業を行う者 (2)宮城県内に主たる事業所等を有する中小企業者及び中小企業者のグループ (3)宮城県内に主たる事業所等を有するNPO法人等
〇助成率 【一般 型】助成対象経費の2/3以内 【技術志向型】 助成対象経費の1/2以内
〇助成金額 【一般型】200 万円以内 【技術志向型】300 万円以内
〇対象経費 謝金、旅費、研究開発費、委託費、事務費、その他経費
【その他詳細】 https://www.joho-miyagi.or.jp/ouen
③みやぎUIJターン起業支援事業
東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)から宮城県へ移住して創業をする方であれば幅広い業種業態で使いやすい点がおすすめです。
【2025年度事業の対象者】 下記全てに該当する方 ・2025年4月1日以降に個人事業主開業もしくは法人登記をする(予定を含む) ・2024年5月7日以降に住民票を東京圏から宮城県に移す(予定を含む) ・地域課題解決に取り組む「社会的事業」を実施
【補助率・額】
〇補助率 ・1/2以内
〇補助上限 ・最大100万円(今年度より補助上限額が変更になりました
【その他詳細】 https://uij.miyagi-sogyo.jp/
④小規模事業者持続化補助金
※最新の公募(第17回)は、締切ました(2025年6月13日閲覧)
【対象者】 商工会議所地域もしくは商工会地域の小規模事業者(※)等
(※)参考:小規模事業者の定義 商業・サービス業(宿泊・娯楽業除く):常時使用する従業員の数 5人以下 サービス業のうち宿泊業・娯楽業:常時使用する従業員の数 20人以下 製造業その他:常時使用する従業員の数 20人以下
【補助率・額など】
類型 | 通常枠 | 賃金引上げ枠※ | 卒業枠※ | 後継者支援枠 | 創業枠 |
---|---|---|---|---|---|
補助率 | 2/3 | 2/3 (赤字事業者は3/4) | 2/3 | 2/3 | 2/3 |
補助上限 | 50万円 | 200万円 | 200万円 | 200万円 | 200万円 |
インボイス特例 | 50 万円※ ※公募要領に記載のインボイス特例の要件を満たしている場合は、上記補助上限額に 50 万円を上乗せ | ||||
追加申請要件 | ーー | 公募要領を参照 | 公募要領を参照 | 公募要領を参照 | 公募要領を参照 |
※本補助金の特徴としては、特定自治体の認定連携創業支援等事業者が実施する「特定創業支援等事業」による支援を受けると、上述の創業枠としての適用が受けられるという点にあります。支援を受けた場合、補助上限額が通常枠50万円のところ、創業枠が適用されることで200万円まで上限が拡大されます。もし支援を受けたい場合は、「特定創業支援等事業による支援を受けて、小規模事業者持続化補助金の創業枠にチャレンジしたい」旨を事業所住所もしくは事業立ち上げ予定地における、管轄の商工会議所もしくは商工会にお伝えいただくことをおすすめします。
【その他詳細】
事業所住所もしくは事業立ち上げ予定地が商工会議所地区の場合 https://r6.jizokukahojokin.info/
事業所住所もしくは事業立ち上げ予定地が商工会地区の場合 https://www.jizokukanb.com/jizokuka_r6h/
「融資」のおすすめ2選
ここで紹介する融資は、最終的にお金を返す必要がありますが、利率が通常よりも低くなります。融資を検討されている方には活用をおすすめします。

①宮城県 創業育成資金
【対象者】
次のいずれかに該当する創業者及び創業者である中小企業者で、保証申込受付け時点で、税務申告1期未終了の創業者にあっては創業資金総額の1/10以上の自己資金を有していること。
① 事業を営んでいない個人であって、2か月以内(認定特定創業支援等事業により創業を行おうとするものにあっては、6か月以内)に新たに会社を設立し、当該会社が事業を開始する具体的計画を有するもの
② 中小企業者である会社であって、自らの事業の全部又は一部を継続して実施しつつ、新たに中小企業者である会社を設立し、かつ、当該新たに設立された会社が、事業を開始する具体的計画を有するもの
③ 事業を営んでいない個人により設立された会社であって、その設立の日以後5年を経過していないもの
④ 中小企業者である会社であって、自らの事業の全部又は一部を継続して実施しつつ、新たに設立された会社であって、その設立の日以後5年を経過していないもの
⑤ 創業者(事業を営んでいない個人が事業を開始した日以後5年を経過していないもの。)であって新たに会社(中小企業者に限る。)を設立したもの(以下「会社設立創業者という。」)が、事業の譲渡により事業の全部または一部を当該会社に承継させる場合であって、当該会社設立創業者が事業を開始した日から起算して5年を経過していないもの
【補助率・額】
〇資金使途 ・運転資金及び設備資金
〇融資限度額 ・一企業3,500万円※ ※新規に創業する場合、適用される保証によっては、自己資金額を融資限度額とする場合があります。
〇融資利率 ・1.55%
〇融資期間 ・運転 10 年以内(据置期間 1 年以内) ・設備 10 年以内(据置期間 1 年以内)
【その他詳細】 https://www.miyagi-shinpo.or.jp/practice/03/
②仙台市 新事業創出支援融資(起業家支援資金)
【対象者】 新たに創業する方や創業後5年を経過していない方
【補助率・額】
〇資金使途 ・運転資金又は設備資金
〇融資限度額 ・3,500万円
〇融資利率 ・年1.0%
〇融資期間 ・運転資金・設備資金 10年以内(据置期間1年以内)
【その他詳細】 http://www.city.sendai.jp/kikakushien/jigyosha/kezai/jigyosho/chusho/kigyoka.html
「資金面以外のサポート」のおすすめ2選
ここでは起業に関する「個別相談」を受け付けている団体をご紹介。無料で相談可能ですので、一人で抱え込まず、気軽に相談することをおすすめします。
①中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業(よろず支援拠点事業)
中小企業・小規模事業者が抱える様々な経営課題に対応するワンストップ相談窓口として、一歩踏み込んだ専門的な助言を行います。
【対象者】 県内で事業を行っている中小企業・小規模事業者(起業予定者を含む)
【事業内容】 〇概要 ・国が全国 47 都道府県に設置した中小企業・小規模事業者のための相談窓口。売上拡大、経営改善など、経営上のあらゆるお悩みの相談に無料で対応。 ・宮城県よろず支援拠点では、コーディネーター以下、豊富な支援経験と多様な専門性を持つスタッフ7名が相談者の話をじっくり伺い、適切な解決方法を提案。
〇利用の流れ ・連絡 電話 or メール ・相談 事業の現状や経営上の悩みについて(秘密厳守) ・課題整理 ヒアリングで課題を整理し、解決すべき課題を見つける。 ・提案 クリアになった課題について優先順位を定め、解決策等を提案する。 ・フォローアップ 課題が解決できるまで、必要に応じて何度も支援。
〇相談例 ・販路を開拓し売上を伸ばしたいが、方法がわからない。 ・必要な資金を借り入れて資金繰りに余裕を持たせ、経営を改善したい。 ・経営計画を策定したい。計画の作り方について助言を受けたい。 ・これから創業したい。創業をトータルで支援してほしい。 ・一旦休止した事業を再開したいが、どうしたらいいかわからない。 ・課題、問題はたくさんあるのにどこへ相談したらいいかわからない。 など
【問い合わせ・相談窓口 】 宮城県よろず支援拠点 http://www.yorozu.miyagi-fsci.or.jp/
②みやぎ創業サポートセンター
宮城県内での創業を検討している方に、関係機関が連携して無料の相談対応や情報提供を行っています。
【対象者】 宮城県で創業しようと考えている方
【事業内容】 〇概要 宮城県内で創業を考えている方に、関係機関が連携して相談対応や情報提供を行う。 本サイト「みやぎ創業ガイド」では創業に関する補助金等の支援施策や創業セミナーのご案内、宮城県に移住し創業している先輩起業家のインタビュー動画などを掲載中。
〇受けられる支援 https://www.miyagi-sogyo.jp/support/
【問い合わせ・相談窓口】 〇みやぎ創業サポートセンター https://www.miyagi-sogyo.jp/
まずは「資金面以外のサポート機関」へ相談を
いかがでしたか?
今回、おすすめの「補助金・助成金」や「融資」をご紹介しましたが、それらを獲得をするためにはビジネスプランのブラッシュアップが必須です。まずは「資金面以外のサポート機関」に相談することをおすすめします。
また、本サイト「みやぎ創業ガイド」では、下記の通り幅広いテーマでの相談対応を承っています。さらに、みやぎUIJターン起業支援事務局も同じく(株)全力優(旧MAKOTO WILL)にて事務局を務めております。2025年度の募集が開始しておりますので、本補助金へのチャレンジにあたり事業計画書作成の相談・添削をしてほしい方も大歓迎です。
ぜひ気軽にご連絡ください!